水腎症とは

ここでは、尿管結石による水腎症を説明します。まずは、下の図をご覧ください。

尿管結石・水腎症

腎臓から作られた尿は尿管を下って膀胱に溜められ、そこから尿道を通って排出されます。
尿管内に石ができると、腎臓から膀胱へ向かう道が障害され、通りにくくなった尿は腎臓に押し戻されていきます。この時、尿管が完全に閉鎖されてしまうことは少なく、いくらかの尿は通常どおり膀胱へと下っていきます。逆流した尿が腎臓にどんどん溜まることで腎臓が腫れていきます。これが、水腎症です。
尿管結石が激痛といわれるのは、この腎臓の腫れによる痛みのことです。その痛みは、人間の三大強烈な痛みの一つと言われ、がんの痛みに次ぐ2番目に激痛と言われており、男性が経験できるお産同等の痛みとも、それ以上とも言われています。

尿管結石を取り除くことで、尿管の閉鎖がなくなり尿は通常どおり膀胱へと向かいますので、腎臓の腫れひき、痛みも当然消えます。
水腎症の手術には、おおきく二通りの治療法が存在しており、一つは“体外衝撃波結石破砕(ESWL)”、もう一つは“経尿道的尿管結石破砕術(TUL)”となります。
手術といってもESWLは実際体にメスを入れることはなく、その名のとおり体外から石へ向かって焦点を当て、衝撃波で目標を粉砕する治療です。
(素人が真っ先に思いつくこととして、「石を溶かす薬はないのか」だと思います。私も医師に聞いてみたところ、「それがあれば、おそらくノーベル賞ものです」と言われました。後に調べると、ウロカルンという医師の処方をもとに手に入れることが出来る薬がありました。しかし、医師を溶かすことはできなくもないが、非常に地道な長い服薬が必要なようで、溶かすとはいっても石の表面が少し解け落ちる程度のもののようです)
さて、どちらの手術を選択するかは、石の大きさや場所、症状などにも左右されると思いますので、医師との要相談となります。
医師の話では、石が5mm以下の場合は自然排出を待つ保存療法が主に考えられ、10m m以上になると自然排出はなかなか困難であり、手術の対象と言われました。私の場合、石のサイズが7mmでしたので自然排出は難しいと判断され、痛みと腎臓の腫れをかんがみてESWLの方向性となり、治療を受けました。



痛みについては、座薬(ボルタレン)が大変よく効きますが、いづれにしても、水腎症の状態があまり長く続くのは腎臓に相当な負担をかけていると考えられます。将来、腎不全、透析生活はできれば避けたいところ。痛みが治まったからと放置せず、早々に治療して腎臓への負担を取り除いてあげることが大切だと思います。

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